第19回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展「In-Between」から考える:
建築をたがやし情報を育てる実践

2025年11月まで開催中の第19回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展のテーマに「Intelligens. Natural. Artificial. Collective.」が掲げられ、世界中で進行する環境問題や政治的分断に対し、いまどんな知性を持ち寄ることができるかが問われました。日本館では、青木淳氏のキュレーションにより「In-Between」(中立点)と題し、AI(人工知能)の台頭により、資源としての自然物、そこから生み出される人工物まで含むさまざまな事物と人の関係に生起する「取り引き/交渉/対話」的な側面が可視化され、人・自然・人工物を含む環境の総体が、対立や分断をはらみつつも差異を原動力にバランスしていく未来像が提示されました。
本企画では同展を起点に、加速する情報社会で建築をつくる具体的なアプローチとして、設計対象のリサーチを設計の一環とし、対象の情報を運用する「Research-based practice」について議論します。情報社会における建築行為は、環境への物質的な介入から、環境をどう捉え、その捉え方をいかに伝達するかというアクター側のふるまいへの介入にも重心を移しつつあると考え、設計における情報運用の実践に着眼するものとしました。また「AI(人工知能)」は、同実践にどのレベルでいかなる影響をもたらすのかについても議論を試みます。
登壇者
伊藤亜紗(東京科学大学教授)
木内俊克(SUNAKI Inc./京都工芸繊維大学特任准教授)
砂山太一(SUNAKI Inc./京都市立芸術大学准教授)
渡辺 育(インディペンデントキュレーター/建築家)
開催日時/会場
2025/11/7 16:00〜17:30 千葉県文化会館・小ホール
アクセス
メイン会場
千葉県文化会館
〒260-8661 千葉県千葉市中央区市場町11番2号
千葉都市モノレール「県庁前駅」より徒歩10分
JR「本千葉駅」より徒歩11分
京成「千葉中央駅」より徒歩20分
バスJR「千葉駅」中央改札(東口)、京成バス7番乗り場より「大学病院」または「南矢作」行き/千葉シティバス6番乗り場「川戸都苑」行きに乗車、「郷土博物館・千葉県文化会館」下車より徒歩2分
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